| 誕 生 |
明治27年(1894)4月7日、宮城道雄は菅(すが)国治郎とアサの長男、菅道雄として神戸三宮の居留地内に誕生しました。
生後200日で目の病気をわずらい、また、4歳の頃には生母と生き別れ、祖母のミネに育てられました。 |

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| 箏の道へ |
8歳で失明の宣告を受けた道雄は、生田流の二代中島検校(けんぎょう)に入門。
11歳の時、三代中島検校より免許皆伝を受け、師匠の「中島」の1字を許されて、芸名『中菅道雄』となりました。 |

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| 水の変態 |
家庭の事情で道雄は13歳の夏、朝鮮の仁川(現韓国・インチョン)に渡りました。昼は箏、夜は尺八を教えて一家を支えるのでした。14歳で処女作【水の変態】を作曲、 この曲で伊藤博文に認められ、伊藤は道雄を上京させて後援することを約束しましたが、その直後に伊藤は暗殺され、この約束は果たされませんでした。 |

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| 東京へ |
京城(現ソウル)に進出した道雄は、結婚により宮城姓を名乗りました。ほどなく朝鮮箏曲界でめきめきと頭角をあらわした道雄は、22歳という若さでこの道の最高位である大検校となって当地箏曲界の覇者となりました。しかし、道雄はそれに満足せず、大正6年4月、青雲の志を抱いて上京しましたが、上京後まもなく妻が病死してしまいます。 |

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| 新しき門出 |
大正7年、吉村貞子が極貧の道雄と結婚。やがて貞子の姪の牧瀬喜代子(宮城喜代子)、数江(宮城数江)が相次いで入門しました。 |

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第1回
作品発表会 |
大正8年、葛原しげる等の後援により、本郷春木町の中央会堂で念願の第1回作品発表会を開催。25歳にして、作曲家としても本格的にデビューするのでした。 |

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楽器の改良
と開発 |
自らの新しい音楽世界開拓のために宮城は日本の古典的楽器の改良や新楽器の開発を精力的に行い、その結果、十七絃、八十絃、短琴(たんごと)、大胡弓(だいこきゅう)を考案しました。

| 【十七絃】 |

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17本の絃を有する低音用楽器として考案された大型の箏。 |
| 【八十絃】 |

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箏の特性を生かし、しかも広く和洋の音楽が奏せられるように考案された80本の絃を有する箏。 |
| 【短 琴】 |

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箏の大衆化と簡便化をはかって考案された小型の箏。 |
| 【大胡弓】 |

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従来の胡弓の音量の増加と音域の拡大をはかって考案された大型の胡弓。 |
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| 作曲家 |
宮城道雄は西洋音楽の要素を邦楽に導入することによって、邦楽の活性化をはかり、新しい音楽世界を開拓し続けました。後にそれは「新日本音楽」運動と称されるようになり現代邦楽発展のための起爆剤となったのです。特に昭和7年(1932)には、フランスの女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーと名作【春の海】を協演、好評を博しました。その後、日、米、仏でレコードが発売されて世界的な名声を得ることになります。 |

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| 演奏家 |
古典の箏曲をこよなく愛した宮城は、繊細、緻密かつ推進力のある卓越した名演奏で、古典を現代に蘇らせることに成功し、天才箏曲家とうたわれるに至りました。その成果はCD等の録音資料によって、うかがい知ることができます。 |

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| 教育者 |
宮城は門人の指導に当たるばかりではなく、昭和5年(1930)からは東京音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)でも教授することになります。そして、五線譜や絃名譜を積極的に活用したり、初心者用の箏や三味線のための教則本を執筆、出版、また、ラジオによる箏曲講習など、新しい邦楽教育を実践しました。 |

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| 放 送 |
大正14年(1925)のラジオ試験放送初日に出演しました。
以来、毎年の正月放送をはじめ海外との交歓放送、国際放送、また、放送による初めての箏曲講習などを行いました。これら放送文化に対する多大の功績により、昭和25年(1950)に第1回放送文化賞を受賞しました。 |

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| ヨーロッパ旅行 |
昭和28年(1953)夏にフランスのビアリッツとスペインのパンプロナで開催された国際民族音楽舞踊祭に日本代表として渡欧、第1位となりました。また、イギリスBBC放送から【 ロンドンの夜の雨 】を放送初演しました。 |

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| 衝撃の死 |
昭和31年(1956)6月25日未明、【越天楽変奏曲】の演奏のため大阪へ向かう途中、東海道線刈谷駅付近で急行「銀河」から転落し、同日午前7時15分、刈谷の豊田病院で死去しました。62歳でした。
なお、墓所は東京都台東区谷中にあります。 |

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